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【体験レポート】花と古墳と海鮮丼! 春の信越自然郷「おさんぽバス」ツアー

長かった冬が終わり、雪国に花が咲きはじめる春。

長野県北部から新潟県にまたがる大自然エリアである信越自然郷の花やハイキング、おいしいランチやお買い物などもセットで楽しめる「おさんぽバス」ツアー、2022年春夏編8コースの催行が始まりました。

信越自然郷エリアの長野県飯山市に在住する筆者が、4月中旬に催行された第一弾「妙高斐太(ひだ)歴史の里カタクリハイキングと関山神社」に参加して、新潟県妙高市をめぐってきたレポートをお届けします。

新型コロナウイルス感染が気になる中でのバスツアーはどんな感じなのか? また、近場を旅するマイクロツーリズムのおもしろさなども含めて、お伝えしていきます!

 

おさんぽバスは北陸新幹線 飯山駅前からスタート

「おさんぽバス」は信越自然郷の中心地となる、北陸新幹線 飯山駅前からスタートします。駅にある観光案内所に開花情報マップが。信越自然郷では桜や菜の花、ミズバショウなど、いろいろな花が楽しめます。

今回の参加者は12名。近隣にお住まいの方、北陸新幹線に乗って首都圏方面、北陸方面から参加された方も。おさんぽバスのリピーターの方も数名いらっしゃいました。

ちょっと驚いたのは、1組を除き、みなさんおひとり様での参加ということ。コロナ禍でのバスツアーの特徴なのかもしれません。

バス乗車口には手指の消毒液を設置。中央の座席を空けて、参加者同士の距離をとりつつ着席します。

 添乗員による案内やガイドは、参加者と対面しないよう、前を向いて行われるなどの感染予防対策がとられていました。

カタクリの大群生が楽しめる、斐太歴史の里

ところどころにまだ残る雪や、開花が始まった桜などを眺めながら上信越自動車道を行くこと約1時間。妙高市にある「斐太歴史の里」に到着。

弥生時代の集落の遺跡、古墳群、戦国時代にあった鮫ケ尾城跡など、国指定の史跡が里山に点在し、カタクリの群生が見られる場所としても知られています。

ガイドの高橋さんに、ここで見ることができるいろいろな花や昆虫などの案内をしていただきました。

「土日限定の大人気のおまんじゅうもありますよ」とのことで、後ろを振り向くと、まさにパックに詰められている最中。

カタクリの花といえば紫色ですが、斐太歴史の里ではめずらしい白いカタクリも見ることができるそうです。そんな斐太のカタクリをイメージしたおまんじゅう3個セットは、妙高市上町の和光菓子店によるもの。

いつもすぐ売り切れてしまうそうで、さっそくおみやげとして購入。黒胡麻、紫芋のあんがおいしい。和光菓子店の別のお菓子も食べてみたい!

いきなり「花より団子」な展開になってしまいましたが、カタクリの花を求めて歩いていきましょう。

時期的には見頃ですが、この日は雨。カタクリの花は咲いているけれど、しぼんでいる状態でした。とはいえ、足元一面にカタクリが広がる状態に、「うわー、すごい」とみなさんびっくり。踏まないように気をつけて歩きます。

しぼんではいますが、めずらしい白いカタクリも見ることができました!

弥生時代の集落の遺跡も点在しています。こちらのくぼみは住居跡なのだそう。

古墳群のある別エリアへ移動。こちらのカタクリの群生もすごい!

ガイドによると、カタクリは明るい場所を好むそうで、樹林の整備をすることで増え続けているそうです。
53基の古墳があるという観音平古墳群。どんどん登っていくと、最高所には前方後円墳がありました。

振り返り遠くを見渡します。
はるか昔の人は、ここでどんな暮らしをしていたのでしょうか…。

ていねいに整備されていて気持ちよさが感じられる場所で、晴れた日にまた来てみたいな、と感じた斐太歴史の里でした。

ここは新潟県! 海の幸を味わうランチ

1時間ほど歩き、からだもほぐれたところでランチタイム。「道の駅あらい」に向かい、2020年7月にオープンした新施設「四季彩館みょうこう」内にある「漁師直営 魚祭」へ。

海なし県に住む長野県民にとって「漁師直営」は、ぐっとくるワードですよね。峠をひとつ越えるとそこは新潟県。日本海の新鮮な海の幸に、心がときめきます。

いただいたのは「三宝丼」。大きな甘エビとイクラ(黄金のイクラも!)、カニ肉がたっぷりのった豪華な海鮮どんぶりです。つやつやした見た目が食欲をそそります。

カニの脚がお椀から突き出ているみそ汁もインパクトがありました。ごはんは地元産のコシヒカリで、こちらも大粒でつやつやでした。大満足です!

普通ならここで、同じテーブルのツアー参加者同士のおしゃべりが弾むところですが、もくもくと黙食。これがコロナ禍でのバスツアーのマナーなんですね。

「おいしいですね〜!」って言えないのがちょっとさみしい…。

農産物直売所をのぞきます。この時期は山菜が豊富です。

霊峰妙高山と善光寺に縁のある、パワースポット関山神社

次は、妙高山の山岳信仰と深い関わりがある「関山神社」へ。バスから降りるとひんやりした空気に包まれました。

まだ雪がかなり残る静かな境内。パワースポットで浄化されそう…。

708年に開山された妙高山。空海が山頂を極め、神のお告げにより建立された妙高山の里宮が関山神社の前身なのだそうです。

ケヤキづくりの社殿の中で「関山の文化財を語る会」川上さんのお話を聞きました。

この日はまだ拝見することができませんでしたが、善光寺の前立本尊御開帳記念として、関山神社でも国指定の重要文化財である秘仏「銅造菩薩立像」が特別公開されます。

飛鳥時代に朝鮮半島の百済(くだら)で造られたとされるもので、細部の特徴が、国内で最初に造られたとされる法隆寺の観音像などに受け継がれているのだとか。

ほかにも、明治時代に神仏分離政策が行われるまで、妙高山の本尊として山頂の阿弥陀堂に安置されていた善光寺式の「阿弥陀三尊像」も公開されます。

現在、阿弥陀三尊像が祀られている「妙高堂」が、別名「関山神社善光寺」とも呼ばれています。

関山神社の御開帳期間は2022年5月21日〜6月12日。5月下旬ごろには、阿弥陀三尊の象徴とされている「山」の文字の雪形を、妙高山の山頂付近に見ることができるかもしれません。

最後は直売所でお買い物タイム

カタクリの花や海の幸、清々しい空気と歴史に触れ、ツアーの最後に立ち寄ったのは「妙高山麓直売所センターとまと」。

名前の通りこの地域では高原トマトが有名なようですが、旬は9月頃だとか。
直売所には食堂もあり、メニューを見たら「妙高トマトカレー」がありました。トマトの旬の時期に食べてみたいですね!

 

地元の人にもおすすめ「おさんぽバス」ツアー

なかなか遠出の旅行ができないコロナ禍で、近隣を観光するマイクロツーリズムを体験することができた「おさんぽバス」ツアー。

参加したことで、近くにあるいままで知らなかったスポットや、おいしいものを発見でき、個人的に“また行ってみたい場所リスト”が増えました。

旬を楽しむ日帰りバスツアー、信越自然郷をめぐる「おさんぽバス」。地元の方にもおすすめです!


ライター紹介

佐々木 里恵 ライター・編集者

2017年に東京から長野県飯山市に移住。元地域おこし協力隊。のんびりと自然と食を楽しんでいます。食と農を楽しむメディア「eat iyamaいーといいやま」運営中。


 

大自然をめぐる日帰りバスツアー「おさんぽバス」は他にもコースが盛りだくさん!

▼お問合せ・ご予約

STORES 予約 から予約する
お問合せ、その他お気軽に、飯山駅観光案内所までご連絡ください!

INFORMATION

スポット名 信越自然郷 飯山駅観光案内所
営業時間 8:30〜18:00
定休日 無休
連絡先 0269-62-7000
説明 お気軽にお問合せください!
住所 長野県飯山市飯山772-6 飯山駅1F

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